とにかく大好きな思考実験について語ってみる

思考実験が好き過ぎてやまない

水谷です。脚本家YouTuberしています。

最近「最高実験」にハマっていまして、もう四六時中、思考実験のこと考えています。

 

ということで、今活動しているYouTubeでも企画動画として扱ったり、物語の題材にしたりしているので、それもあわせてご紹介していこうと思います!

思考実験って何?

という方もいらっしゃるので簡単に説明すると、

「頭の中だけで出来る実験」

です!

 

はいっ!!!!(断定)

「トロッコ問題」

「思考実験」として有名どころといえば「トロッコ問題」。

線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。

この時たまたまA氏は線路の分岐器のすぐ側にいた。

A氏がトロッコの進路を切り替えれば5人は確実に助かる。

しかしその別路線でもB氏が1人で作業しており、5人の代わりにB氏がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。

 

A氏はトロッコを別路線に引き込むべきか? 

どうです?

どうですか?このジレンマッ!

 

このように、確実な正解不正解はなく、頭の中でその状況を想定して議論できる問題が「思考実験」です。

 

ちなみにその時の動画はこちら!

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「水槽の脳」

僕が一番大好きなのが「水槽の脳」。

「あなたが体験しているこの世界は、実は水槽に浮かんだ脳が見ているバーチャルリアリティなのではないか」という仮説。

平たく言えば「マトリックス」の世界です。

先ほどの「トロッコ問題」は「どっちを助けるのか」というジレンマに焦点が当てられていました。

 

対して「水槽の脳」は「荒唐無稽だけど絶対に否定することができない仮説」

 

今僕たちが見ているもの、感じているものは、全て脳みそに流された電気信号でしかなかった。 

そう考えるとゾクゾクしません!?

 

(「水槽の脳」を基にして作った図解です) 

 

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(「マトリックス」を始め、「胡蝶の夢」や「邯鄲の枕」、星新一さんのショートショートについて語った企画動画です)

 「世界5分前仮説」

「水槽の脳」と似た題材として「世界5分前仮説」というものもあります。

これは、この世界は5分前に作られたばかりで、それより昔の記憶は神様(的な超人)が植えつけたものに過ぎない」という仮説。

 

これも最初に知った時、ゾクゾクが止まらなかったんですよねー!

 (図解で表すとこんな感じ)

「5億年ボタン」

聞いたこともある人が多いであろう作品。

そのボタンを押すと、何もない空間で5億年過ごす。そこでは餓死などの心配もないが、寝る事も出来ない。

5億年が経過すると、全ての記憶が消去されて元の場所へ戻り100万円を入手できる。

つまり、ボタンを押した直後に100万円が出てきた様な錯覚に陥るが、実際は気が狂う程の5億年を過ごしている。

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(「5億年ボタン」をベースに僕が脚本を書いた映像作品です)

 

ちなみにこの「5億年ボタン」という話、「みんなのトニオちゃん」という短編集に収録されています。 

みんなのトニオちゃん

みんなのトニオちゃん

 

「幸福度を225倍にしたらどうなるのか?」「5次元の世界ってなんのことだ?」など、ここに載っている他の話も哲学的で面白いのでぜひ読んでみてください!

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(みんなのトニオちゃんについて語った動画)

 

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(続編を買った時の動画) 

「ギャンブラーの誤謬」

 他にも思考実験としてあるのは、「直感で出した答えと、数学的な答えが違う場合」の問題。

 

例えば「ルーレットで9回連続で赤がでた時、次に出るのは赤と黒どっち?」といったような。

もちろん可能性は五分五分です。

しかし、もう少し複雑な状況に直面した時、人はあっさりと直感で出した答えを選択してしまうこともあります。

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(詳しくはこちらの動画で)

思考実験を楽しむための本

思考実験を開設した本はいくつかありますが、僕がオススメするのは次の2冊。

「33の思考実験」「100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか」

33の思考実験

まずオススメなのはこちらです。

最初に説明したトロッコ問題に対し、

「太った男を突き落としてトロッコを止める場合は?」などの条件を加えたり、また舞台を「臓器問題」に変えることで、僕たちの感じ方がいとも簡単に覆ってしまう過程を楽しむことができます。

論理的思考力を鍛える33の思考実験

論理的思考力を鍛える33の思考実験

 

100の思考実験

次にオススメはこちら。

一つ一つの事例に対しての解説は少ないですが、100の事例の思考実験のうち、互いに関係し合っていたり、少し条件を変えただけであることを明示してあるので、何度読んでも楽しめます。

 

本書で書かれていない組み合わせを見つけることで、独自の思考実験を発見できたりするかもしれません!

100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか

100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか