作家として生涯活動したいから投資について勉強してみた

ちょっとした前置き

水谷です。

僕は将来的にずっと作家をして生きていきたいと思っています。

(2018/3/25追記 小説家やめます - 作家で食えない時代の作家論) 

 

今の現状をザッと挙げますと、

①「食糧人類 1巻」50万部突破!(ありがとうございます!)

→4巻まで180万部(2018/3/25追記) 

②comicoにて2作品、公式連載!(本当にありがとうございます!)

→チャットフィクションサービスBalloon、PEEP、TELLERにて連載(2018/3/25追記) 

関連記事:これからのWEB小説は、チャットフィクションが主流になる!

③ブログ収益も月10万円突破!(いやマジでありがとうございます!!!)

 

この経緯についてはこちらの有料noteにて詳しく記載しています→決定版「小説で生計を立てるまで」(1,980円)) 

 

ということで、

2016年4月から本格的に作家として活動をしたことを踏まえると、本当に恵まれすぎています。

 

しかし人間、良い時があれば悪い時もある。

 

先日、細木数子の占いにハマっている友人とご飯を食べにいったのですが、

僕はどうやら金星人らしく、

さらに今年から3年間は大殺界(試練とか悪い事が訪れる時期)

と言われました。

 

確かに「作家で食べている」と言えなくはない現状ですが、出版社やプラットフォームありきの仕事と言わざるを得ません。

自分のブランドで作品を読んでもらっているとは言いがたい状況です。

 

つまり、いつ収入が0になってもおかしくない。

 

ということで最近は自分のお金の生かし方、特に「広い意味での投資」に興味が出てきました。

そして今日はその中でも「投資信託」についての話。

キーワードは「ローリスク」「運用の手間なし」

当然ですが、僕は投資家として生きるつもりはありません。

そのためリスクをとって爆発的に儲けるのではなく、できるだけ手堅く、長期にわたって、何より自分の精神を消耗しないように活用していきたい。

 

そんな人間には、どうやら「積み立て投資」というものが良いそうです。

コミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす

コミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす

 

 そこで参考にしたのはこちらの本。

「積み立て投資」とは「毎月決まった額」を買う投資法で、

「投資信託」とは「運用の専門家に任して手堅く運用してもらう投資」のことです。

 

本書の内容をざっくり説明するとこんな感じ。

・余業資金(なくても生活できるお金)から投資する

・複数の投資信託を少しずつ買う

・毎月の収入から定額で投資していく(そのために節約もする)

・一気に100万円よりも毎月10万円ずつの方がオススメ

 

忘備録的にそれぞれ詳しく説明していきますが、しっかり知りたい人はぜひ本書を買ってみてください。

余業資金から投資する

これが大原則。

「このお金が全てなくなったら生活できない」という状況では本業にまで支障が出てきてしまいます。

精神的に安心できる金額で、長期的な目線で買っていくのが大事

投資信託を買う

投資信託とは、僕らみたいな個人からお金を集めて、投資の専門家が株や不動産などで運用してくれる方法のこと。

もちろん彼らはそのお金を一つの株だけにつぎ込むことはなく、分散投資をしてくれるので、自然とリスクは低くなります。

だいたい年利5~6%のようです。お金を出したら後は見守るだけなので、心を乱されることはありません。

複数の投資信託を購入する

前述したように「投資信託」自体が分散投資なのですが、その投資信託先をさらに分散させることでもっとリスクを軽減できます。

またそれぞれに費やしている金額を定期的に均等にすることで(リバランス)、さらに利益が上がりやすくなるようです。

毎月の収入から定額で投資する

いわゆる「積み立て投資」と言われるもの。毎月の収入から1万円ずつでも追加で投資するのが大事なようです。

その理由こそ、僕が一番、衝撃を受けた部分でした。

 

例えば毎月1万円ずつを投資しているとしましょう。(わかりやすく1株いくら、で計算してみます)

11000の株であれば10買えます。

 

しかしそれがある日、暴落して1500になったとしましょう。大損に見えるかもしれませんが、その月は20買うことができます。

そして、下がった株はいつか必ず上がります。その時、普通よりも多くの株(20株分)を買えているため、利益の幅が広がるのです。

 

これが毎月定額で投資することのメリット。不定期の購入では「安い時に買いたい」という人間の心理が働きます。

しかし、「今が安いかどうか」は誰にもわかりません。

定額で決まった額を投資することで心を惑わされることがなくなるのです。

 

本書では

・複利の投資信託に合計30万円をまず投資し。

・毎月3万円ずつ積み立て

これによって20年後には1500万円になると紹介されていました・

 

毎月3万円は少しの心がけで捻出できそうじゃないですか?

一気に100万円よりも毎月10万円ずつの方がオススメ

これも上記と同じ理由で、10万円ずつ10ヶ月に分けて投資する方が長期的には利益になります。

意外な効用「投資のことを考えるのは楽しい」

初めて株の勉強をしてみて感じたのは、投資の勉強って非常に良い気分転換になるということです。

普段、物語を構想し、文章を作っているせいか、数字やお金の話はまるで別世界のようで興味深い。

 

また気づけば、自分の作品を「資産」と捉えられるようになりました。

・この作品が売れたら、長期にわたってお金になる

・もし売れなくても、他の作品が注目を浴びた時に一緒に売れる可能性がある

 

ということで、今回はこの辺りで!ではではー!

コミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす

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星新一以外にもある!オススメのショートショート

星新一さん以外のオススメショートショート

水谷です。ショートショートを書いています。

そんな僕が昔から好きなのが星新一さん。

 

「ショートショートの巨匠」と呼ばれていて、普段小説を読まなくても、この人の作品なら読んだことがあるという方は多いんじゃないでしょうか?

 

「おーい、でてこい」などは、英語の教科書にも掲載されていたりとまさしく日本を代表するショートショートの作り手です。

 

NEW HORIZON English Course 1 [

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www.mizutanikengo.com

しかし、他にも素晴らしいショートショートを書く作家さんはたくさんいます。

ということで星新一さん以外の、オススメショートショートをご紹介!

「タイムマシンの作り方 」広瀬正

タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6) (集英社文庫)

タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6) (集英社文庫)

 

 著者のSF処女作であり、星新一に激賞された傑作「もの」をはじめ、「時間」を自由自在に操るタイムマシンの魅力にとりつかれた人々の悲喜劇を多彩な切り口で描いた短編とショートショート24編および付録を収め、シリーズ最終巻を飾る贅沢な作品集。

「タイムパラドックス」「時間旅行」が本当に好きなんだろうなと痛感する作品集です。作者のタイムマシンへの愛をひしひしを感じます。

 

よくあるSF作品よりも一段階深く、タイムパラドックスや時間の概念を掘り下げています。しかし決して小難しくなく、非常に分かりやすい。

 

前半に掲載されている「ザ・タイムマシン」「化石の街」「計画」を読んで、頭を殴りつけられたような衝撃を受けました。

それほどにどれも名作なです。

 

ただ、最後に掲載されている付録「『時の門』を開く」はあまりにも難解。

「バカな読者はいらない」という著者の主張すら感じさせるほどです。

もちろん僕はさっぱりでした。

「名称未設定ファイル」品田 遊

名称未設定ファイル

名称未設定ファイル

 

WEB界隈の出来事をショートショートにしている作品集。

 

「猫を伸ばした写真」がネットで炎上し、社会問題になる話(『猫を持ち上げるな』)、

身の回りのあらゆることがリコメンドされ、食事、住む場所、ついには恋人までもが提供される世界の話(『この商品を買っている人が買っている商品を買っている人は』)、

1人の一般人の行動をひたすらに監視して盛り上がる掲示板の話(『亀ヶ谷典久の動向を見守るスレpart2836』

などなど。

 

今便利なのものがさらに便利になったら少し怖いかもね、といった恐怖を与えてくれます。

「帰郷」太田忠司

帰郷 (幻冬舎ノベルス)

帰郷 (幻冬舎ノベルス)

 

 赤いレンガの小さな駅、ブラウントゥリー。家出した札つきの不良のぼくは帰って来た。牧場を抜け、丘を越え、その向こうには……。

初恋の女性や故郷に対する思いを、叙情豊かに謳い上げた幻のデビュー作「帰郷」

(星新一ショートショート・コンテスト優秀作)をはじめ、ヒット長編の原点になった秘蔵のショートショート! 切れ味鋭いミステリーから壮大なスケールのファンタジーまで太田ファン垂涎の34編を収録。

だいぶ昔に読んだのですが、今でも人に自信を持って勧められるほど素晴らしい作品です。特に「講演」はしっかりとその内容を覚えています。

独自の作風なので、ちょっと新しいショートショートを読んでみたいという方にオススメ。

「幸福な生活」百田尚樹

幸福な生活 (祥伝社文庫)

幸福な生活 (祥伝社文庫)

 

サスペンス、ファンタジー、ホラー……、様々な18話の物語、そのすべての最後の1行が衝撃的な台詞になっているという凝った構成。

ショートショート的には定番といわれているようなオチもありますが、「おお!なるほど!」と膝を打つような物語も収録されています。

 

特に表題作「幸福な生活」の展開が素晴らし過ぎます。

 

以上、4つ!

もし興味があればぜひ一読を!

「ユダヤ人大富豪の教え」著者、本田健さんの本が、お金の使い方を学ぶのに最高だった

お金は貯める以上に使うのが難しい

前回に引き続きお金についての記事です。

作家として生涯活動したいから投資について勉強してみた

想像してみてください。

今、宝くじや遺産相続などで1000万円という大金がポッと入ってきたら、どう使いますか?

頭の中に買いたいものが浮かんだり、投資や貯蓄に回そうかなど、漠然とした計画はあるかもしれません。

 

しかし、具体的な方針や基準をしっかり持てる人は少ないのではないでしょうか?

 

というか、「お金に使われてしまうのではないか」という恐怖心ってありません?

お金がたくさんあることで友人や家族と仲が悪くなるんじゃないか?

性格が歪んでしまい心の貧しい生活になるんじゃないか?

 

そんなことを考えてしまいません?

ですよね!ありますよね!

ということで今日はそんな話です。

お金の知識があれば金持ちになることも怖くない

「成功することが怖い」

「お金持ちなることが怖い」

 

何かを得てしまうとそれを失うことの恐怖を持たないといけない。または全く新しい世界に見込まないといけない。

それを無意識で怖がっているために、成功することを拒否してしまうことがあるんだとか。

 

僕はこの気持ち、よくわかります。

そこで大学生の時に読んで衝撃を受けた「ユダヤ人大富豪の教え」を思い出しました。

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

 

本書ではお金のリテラシーの重要性を説かれています。ということで、もっと詳しく知るために著者の本田健さんが書いた他の本を購入しました。

 

買ったのは「お金が貯まる人の習慣」と「お金と人生の真実」の2冊。

この2冊を読み終えた僕は、非常に漠然とした感想で申し訳ないのですが、こう思いました。

 

「よし、あとは金持ちになるだけだ(キリッ)」

早速、気になったところを抜き出してみます。

 

(文庫)お金と人生の真実 (サンマーク文庫)

(文庫)お金と人生の真実 (サンマーク文庫)

 

 「世間の常識」によって支出を決めない

まず最も心に残ったのは「お金が貯まる人の習慣」で書かれていたこと。

世の中には僕たちにお金を使わせようとする様々な仕掛けが散りばめられています。

特に大きいのは「生活レベル」の話。

「月収○○円の人はだいたいこれくらいの家に住み、こういう食事をしている」という漠然としたイメージがありませんか?

しかしそれは単なるイメージ。企業のマーケティングです。

 

それに踊らされてしまうと、仮に給料や収入が増えても、それに伴って支出が増えてしまう。結局、お金の不安は消えないのです。

 

本書では「収入」と「支出」をリンクさせない重要性を述べています。

仮に収入が増えたとしても今の生活で不便がないのなら意味なく使うお金を増やさないことが大事。

 

むしろ自分の収入レベルより支出レベルを2つ下げることを推奨しています。

自分へのご褒美はワクワク感で測る

これも「お金が貯まる人の習慣」からの話。

ボーナスなどまとまったお金が入った時、その金額に応じて自分へのご褒美を決めるのもまた、世間の声に惑わされていることになります。

 

それよりも、自分が最もワクワクできること、癒しになることをご褒美として選ぶべき。

それが結果的に高額な物かもしれません。

 

しかし、あくまでも「最も自分にとってご褒美となるのはなんだろうか?」という視点で考えることが重要です。

結局、人に投資するのが最もお金の不安から解放される

同じく「お金が貯まる人の習慣」から。 

最終的には人を喜ばせることに自分の労力やお金を使うことが、最もお金の不安から解放される、とありました。

 

例えば、1週間家に泊めてくれる友達が50人いれば、1年は生きていける。

そのためには、普段から周りの人たちを助けていなければいけません。

 

「いざという時に誰かが助けてくれる」という感覚は、じんわりと僕たちが持っている不安を癒してくれるのです。

20代ではお金を貯め込まずに次に流す

次は「お金と人生の真実」からの話です。

 

本書では 「20代のうちにお金を貯めこむだけでは人間の器が小さくなってしまう」と書かれていました。

 

例えば目標貯金額が1000万円ならば、最初に貯まった1000万円を次に流す。

すると新たに2000万円、3000万円となって戻ってくるらしいです。

未来のキャッシュフローに使う

もちろんそれは浪費しろということではありません。

人脈、投資、経験、技術など「未来のキャッシュフロー」のために使えと書かれています。

 

新しい人と会うため、

新しいビジネスを始めるため、

新しく投資をするため、

今までしたことがなかったことを経験するため、

何かを勉強するため、

 

そのために、今あるお金はどんどん流していこうということです。

まとめ

ということでまとめるとこの2点!

 

・今の財産云々ではなく「自分にとって必要かどうか?」という視点を持つ

「将来の(人的、お金)資産」のためにお金を流す

 

これらはお金持ちになる以前の段階(つまり今すぐに)でも十分に実行可能です。

むしろ、それができる人だからこそお金持ちになるのかもしれません。

 

ぜひ参考にしてみてください!では!

 

(文庫)お金と人生の真実 (サンマーク文庫)

(文庫)お金と人生の真実 (サンマーク文庫)

 

舞台袖で進行するリアルタイムコメディ「卒業式、実行」

アガリスクエンターテイメント「卒業式、実行」

水谷です。作家をしています。

先週、アガリスクエンターテイメントさんの「卒業式、実行」を観てきました。

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安定の面白さだったので今回もその魅力を語っていこうかと思います。

簡単なあらすじ

国旗掲揚と国歌斉唱について対立する生徒側と先生側。

 両者の食い違いは解決しないまま、ついに卒業式当日を迎えたところから物語が始まります。

 

やがて卒業式は開幕され、それでも互いの意見はまとまらない。

OBや保護者も口を挟むようになり、舞台袖で関係者たちがあーでもないこーでもないをしながらも卒業式のプログラムはリアルタイムで消化されていく。

 

緊張感とスピード感のある作品となっております。

「卒業式、実行」を観た方にオススメ

今回の公演を観た方に、「アガリスクエンターテイメント」さんの過去作でオススメのものが二つあります。

どちらもYouTubeで予告編、観劇三昧 で本編を見ることができます。

①「紅白旗合戦」

卒業式での国旗・国歌を巡って生徒と教師が真っ向からぶつかる全面対抗戦。

裏切り!密約!権謀術数!あの手この手を駆使して論陣を張る両者によって、本来は歩み寄る為の交渉のテーブルは、思想・良心・自治・命令・愛国心・愛校心の渦巻く泥沼に沈んでいく…!

「卒業式、実行」と同じ問題によって生徒と教師が対立しながらも、この作品では当日ではなく数週間前から前日までを描いています。

「卒業式、実行」の平行世界的な話です。

 

生徒5人と教師5人による議論「連絡協議会」が定期的に開かれ、そこでの多数決が最終決定となるのですが、連絡協議会と連絡協議会の合間に、裏工作によって互いの陣営を自軍へと導こうとする駆け引きの様が本当に面白い。

 

今回の話で生徒役だった役者さんが、「卒業式、実行」では先生役だったりするのを見ると、時間の流れを感じて感慨深くなります。

②「わが家の最終的解決」

www.youtube.com

ゲシュタポ(ナチス秘密警察)とユダヤ人が同居する家を舞台にした、異色の新作シチュエーションコメディ!

コメディの切り口で新たな面からホロコーストを描き、ホロコーストを背景にしてシチュエーションコメディを深化/進化させる、ブラックで暖かく、残酷で笑えるホームコメディ!

「卒業式、実行」の出演者がたくさん出ている作品です。

 

最も対立していた校長先生と熊谷さんが今作では親子関係だったり、

榎並さんが甲田さんに片思いしているのは変わらなかったり、

津和野さんの恋はやっぱり実らなかったりと、

関係性の違いや共通点からも楽しめる物語です。

やっぱり凄い

この劇団さんは、作品も素晴らしいのですが、取り組みとしても他の劇団がまだ手をつけていないようなことにチャレンジしています。

脚本製作の過程を公開したり、席料にキャッシュバック制度を取り入れたり。

 

色々な意味で次は何をしてくれるのだろうかと楽しみです。

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僕は豊橋で暮らせない

豊橋で暮らせない、とふと思いました。

 

豊橋とは、「豊かな橋」と書きます。

つまりそれは、『豊かに満たされていて人と人が行き交う場所(橋)』という意味合いではありません。地名です。愛知県の南東部に位置する僕の地元です。

 

今僕は上京しているのですが、最近よく豊橋のことを思い出します。

 

例えば冬の寒い朝、「あぁ、この空気。自分が高校生の時に嗅いだなぁ」と感じた時、もしくはSNSやネットニュースで「豊橋」というワードを聞いた時、

その瞬間、僕の記憶はあっという間に10年前へと遡り、あの頃の懐かしい思い出が蘇る。

 

一通り、故郷に思いを馳せた後に考えるのは「もし自分が今、豊橋に住んでいたら?」という問いです。

 

とても穏やかで、とても楽しそうな気がします。

豊橋駅には、高校時代の友人がよくいます。普通に駅を歩いていたら、結構な確率で知り合いと出会う。東京ではなかなか起き得ません。

 

また、豊橋からを経由東海道線は、どれだけ帰宅ラッシュであっても、絶対に満員になりません。向かい合いのボックス席には、高校生たちが十分なスペースを使ってワイワイと話している。

 

僕はきっと席にはつかず、車窓から見える三河湾を一望しながら自宅へと帰っていく。なんとも心に余裕がある生活です。

 

豊橋は良い。街がそれなりに発展しているのが良い。でも、そこまで混んでいないのが良い。10年前に自分が通っていた通学路を、なぞりながら人生を送れるのが良い。

 

僕は豊橋に行くたびに、街全体の持つその哀愁に胸が締め付けられます。

 

でも、僕は豊橋で暮らすことはしないでしょう。

理由はいくつかあり、それはそれで説明すると非常に長くなってしまうので割愛しますが、確信しています。

また、ここまで書いて今更なのですが、厳密にいうと実は僕の地元は「蒲郡」という場所で、豊橋よりさらに田舎です(豊橋は高校があるのです)

 

だからこそ、豊橋には(そして蒲郡には)、もし自分が上京してなかったらという並行世界が詰まっている気がするのです。

愛知の大学に進み、愛知で就職した自分が今でも豊橋にはいるんじゃないだろうか、と思うのです。

 

僕はそのもう一人の自分と出会うのが怖いのかもしれません。

声の大きな店員さん

ドトールの店員さん

僕の家の近くに行きつけのドトールがある。

駅前にここ以外のカフェはないためか、いつもそれなりに賑わっている。

 

午前中からお昼にかけてはお年寄りが多く、

夕方ごろになると中高生がちらほらと現れるようになり、

日が落ちれば仕事終わりの社会人が増え始める。

 

この地域の人口分布の縮図を、そのまま体現したような場所である。

 

そしてここに、とても声の大きな中年女性の店員さんがいる。

おそらく今あなたがイメージした「大きな声」

その倍の声量はあると思って良い。

 

 

「声を張っている」というより「叫んでいる」に近い。

だが、決してノドを酷使しているわけではない。実によく通る声だと感心すらしてしまう。

 

鍛えられた腹筋、使いこなされた腹式呼吸、そして何よりお客さんに声を届けようという意識。

この3つが掛け合わさって生まれた奇跡の声量だ。

 

例えば僕が、「1年後に大きな舞台公演を控えているものの、肝心の主演女優が見つからず悩んでいる、かつて『天才役者』と呼ばれた演出家」だったとしたら。

 

この声を聞いた瞬間バッと立ち上がり、サングラスを取り外して、

「これだ……」

と呟くと思う。

 

そして、他のお客さんを接客していることもおかまいなしに彼女の手を取り、

「ついに見つけた」

と見開き1ページを使って告げているはずだ。

 

もちろん、僕が手掛けようとしているこの舞台の主人公は20代女性をイメージしたキャラクター。

彼女を稽古場へと連れて行き、「この子を次の舞台の主役にする」と宣言すれば、周りのメンバーからは当然反対を受けることになる。

 

特に、元々この役をやることになっていた若手女優はひどくご立腹な様子だ。

「こんなおばさんを主演にするなんてありえない!!プロデューサーはどうかしている(実はこの子は密かに僕に好意を寄せている!)」

 

でもそれは、ほんのつかの間。

ひとたびこの女性店員が発声練習をすると周りの見る目が一変するのだ。

 

お調子者の劇団員「すごい声量だ!」

人懐っこい劇団員「あなた!どこの劇団にいたの?」

情報通の劇団員「ありえない。こんな役者がいたのなら、俺が知らないはずが」

最年長の劇団員「ふぉっふぉ」

 

もちろんこの女性店員に劇団所属経験などない。誰も知らないのは当然である。

彼女はそのことを劇団員に伝える。

 

発声方法なんて習ったことはないし、演技などしたこともない。

ただドトールに入りたての頃、店長に声の出し方を教わっただけだ、と。

 

店長の名前を口にする女性店員。そこで僕はふと考え込む。

「その名前、どこかで聞いたような」

 

 

……とまぁ、それくらい大きな声だったのですが、ご理解いただけたでしょうか?

 

2018年に大事にしたいことを挙げてみる。

2018年始まりました。

水谷です。2018年になりました。

 

ということで2017年の頭に立てた目標を振り返ってみました。

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2017年は多作の年

2017年は作家として独り立ちができた年だと思っています。

とにかく小説をたくさん書き、可能な限りあらゆる場所で掲載してもらえるように頑張りました。

またショートショートを1000本書き、そのストックが2017年後半の活動の幅を広げてくれたことにも繋がりました。

 

それらを踏まえて2018年のテーマを二つ決めました。

「コミュニティ」と「驚かせる作品つくり」

「コミュニティ」

2018年のテーマの一つが「コミュニティ」です。

最近、「自分のコンテンツ」を基盤としたコミュニティづくりについてよく考えます。

 

アクトラクトという映像団体を作ってYouTubeに動画を挙げているのですが、こうやって気の置けない仲間たちと映像作品を撮ることが楽しいことに気づきました。

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関わってくれるメンバーも少しずつ増え、そしてこのコミュニティ自体に自分はとても価値を感じているようです。

 

このコミュニティを少しずつ大きなものとし、作品のクオリティを高め、知名度を上げていきます。

 

具体的にはまずチャンネル登録者数1,000人。

 

そしてこの半年間で得た経験をもとにしっかりとした動画を作っていけば、

2018年中に10,000人も難しくないと考えています。

 

10,000人を目指すには、さらにまた一段階上の何かを仕掛ける必要がありそうです。

いくつか考えていることがあるので、結果に結びつけて行きます。

 

そして、動画から舞台公演への集客や、役者メンバーの個々の仕事の話に繋がれば更に素晴らしい。

 

2018年も全力投球していきます。

「驚かせる作品つくり」

もう一つのテーマが「驚かせる作品づくり」です。

 

僕は、驚かせてくれる作品が好きです。

 

それは突然ワッと大声をあげて脅かすような「驚き」ではなく、

「はぁ〜!そうきたかぁー!」と感心するような、良い意味で期待を裏切る作品です。

どんでん返しだったり、オチが秀逸だったり、予想外の展開だったり。

 

2018年では引き続きそう言った作品を、小説以外で作っていこうかなと思っています。

例えば、チャットフィクション小説、漫画原作、動画脚本、インスタ小説、ブログ小説などなど。

 

どうやら僕は純粋な小説を書くのがそんなに向いていないみたいで、変化球的な媒体やその物語を別の誰かが表現してくれる原作、脚本の方が合っているようです。

2018年の肩書き

ちなみに2018年の肩書きですが、

・作家

・YouTuber

・ブロガー

と名乗っていこうかなと思います。

 

あと興味あるのが「ボードゲーム」と「空間デザイン」

これらはブログのネタにしながら勉強をしてみようかなと思っています。

やらないことリスト

やらないことリストもいくつか挙げておきます。

新年はついつい新しく始めることに目が行きがちですが大事なのは、むしろ捨てる部分。

 

なんとなく続けてしまっていること、嫌だなと思っていることをまずは捨てる。

すると、自然とその余白には何かまた別のものが入ってくるそうです。

・お金を稼ぐためのブログ記事をしない

報酬を目当てとしたブログ記事を書かないことにします。

つまりネタ記事、創作記事が多くなるはず。

・純粋な長編小説

それほど得意でないことがわかったので、おそらく書かないと思います。

その時間はおそらくチャットフィクションに当てることになりそうです。

・オール

オールがしんどい年になりました。次の日、まともな仕事ができなくなります。

どれだけ楽しい飲み会でも、イベントでも終電前に帰る。

 

大きくはこの3つです。

 

2017年はかなり恵まれた仕事をさせてもらったと改めて感じています。

 

2018年も引き続きよろしくお願いいたします。